2016/06/23
なぜ今プログラミングなのか
東京都渋谷区にある小学生対象のプログラミング教室スモールトレインで講師をしております福井です。第2回目はプログラミングについてです。
プログラミングが小学校でも必修化
2020年から小学校でプログラミングが段階的に必修化されることもあり、小学生向けのプログラミング教室が増えてきました。当教室も代々木八幡駅と代々木公園駅からすぐの場所で、スモールトレインというプログラミング教室を開いています。
プログラミングが必要だという声は急に出てきたわけではなく、プログラミングをしてきた人たちからは以前より言われていたことです。ちょっと調べただけでも以下のような声がありました。
- 「問題を解決するツールであって武器。持たざる人、お金も人もない人には一番大きい武器になるのではないか」(深津貴之)
http://wirelesswire.jp/Inside_Out/201312101521.html
- プログラミングをできるようになるということは、人類の叡智を利用できるようになるということです(清水亮)。
http://wirelesswire.jp/management_theory_by_programmer/201501282117.html
- アメリカ人は全員コンピュータのプログラミングを学ぶべきだと思うね。なぜなら、コンピュータ言語を学ぶことによって考え方を学ぶことが出来るからだ。ロースクールに行くようなものだよ。全員が弁護士になるべきだとは言わないけれど、現実にロースクールに通うことは人生に役立つはずだ。一定の方法で物事の考え方を学べるからね(『スティーブ・ジョブズ1995 ~失われたインタビュー~』より)
http://www.nikkeibp.co.jp/article/miraigaku/20140515/397407/
なぜ小学生がプログラミングを学ぶ必要があるのか
こうした前提を踏まえたとして、それをなぜ小学生から学ばせる必要があるのかという疑問は残ります。アメリカでは小学生からプログラミングの勉強をしているというだけでは根拠が弱いでしょう。それでは小学生がプログラミングを勉強する意味とは何でしょうか?
- 「子供がコーディングするのはこれから当たり前になっていく。そのために人がすべきこととコンピューターがすべきこととの切り分けができる力、問題抽出力、課題解決力」を身につける環境や機会を作りたい(鈴木 久氏)
- プログラミングによって「論理的に考え問題を解決する力」「他者と協力して新しいものを生む力」「さまざまな表現手段」を身に着けることができる(石戸奈々子)
つまり小学生がプログラミングを勉強する意味とはプログラミングそのものを勉強するという意味よりも、プログラミングすることを通してプログラミング的思考を身につけることにでしょう。
そこでスクラッチというビジュアルプログラミング言語を使ったプログラミング教育が有効です。スクラッチはブロックのようなものを組み合わせてプログラミングをしていきます(下の動画参照)。
キーボードが打てなくてもプログラミングすることができる仕組みです。しかも、どのように考えているのかプログラミングを見るだけで、その生徒の考え方が見えます。これは紙の上だけの勉強ではなかなか分からないところです。算数など、手が止まってしまう子供が多くいるからです。
さらに今、ラズベリーパイという数千円の安さで個人のコンピュータが手に入るようになりました。画面はこんな画面で、このラズベリーパイ内のスクラッチでみなさんスクラッチのプログラミングをしています。
最後に
このようにコンピュータもプログラミングも身近な存在になってきていますが、それを教育に導入するとなるとまだまだ課題が多そうです。現状では算数や理科の一部にプログラミングを使うということらしいのですが、果たしてそれでうまくいくのかどうかは分かりませんし、誰がどのように教えるのかという問題も残っています。
プログラミング教室スモールトレインでは、算数の問題をプログラミングすることを主な目的としています。そういう意味ではプログラミングの教育への導入をいち早く行っていると言えます。今、説明会と操作体験会を実施していますので、興味のある方はぜひ気軽にお申し込みください。