2016/08/26
「引き算ができません」を考えてみよう
東京都渋谷区にある小学生対象のプログラミング教室スモールトレインで講師をしております福井です。算数を教えていると、たし算はできるのに引き算ができない子供というのに出会います。たし算と引き算は同じように見えますが、そうではありません。
もちろん文章題になるとたし算なのか引き算なのか分からないという現象もあるのですが、今回は引き算にのみ絞って考えてみたいと思います。引き算が分からないと言われたときは、たとえが学年が上だとしても、1年生の引き算に戻ってもう一度引き算とは何かを考えた方が良いかもしれません。
実は引き算の問題というのはいくつかあります。これは2年生の問題です。
はがきが 56まい、きってが 64まい あります。はがきに きってを 1まいずつ はると、はがきと きっての どちらが 何まい のこりますか。
じつは勝負は、これが引き算かたし算かの判別で、ある程度の勝負がつきます。さて、これはなぜ引き算なのでしょうか。これは算数の問題ではなく、国語の問題です。「1まいずつ はる」というのがどういう意味かというのがポイントです。その意味が分かると引き算だと分かるのですが、どちらから何を引くのかでまた混乱する子もいます。基本的には大きい方から小さい方を引くと覚えておくのが良いでしょう。
では次の引き算です。こちらはどうでしょうか。
たま入れを しました。あかぐみが 72こ、しろぐみが 87こ たまを 入れました。入れた 玉の 数の ちがいは 何こですか。
「ちがい」とは何だろうかという、これもまた国語の問題になります。この「ちがい」を求めるために引き算を使うという発想に至らないのが問題なのです。ここを結び付けてあげる必要性があって、これは理解するまで教えてあげる。そうすれば「ちがい」は引き算だと分かります。
実際の学校教育では引き算が何のために必要なのか、またどういう時に使うのかというのがあまり教えられていないのかもしれません。そのため、式に書かれている引き算はできるのですが、文章題はできないということがあります。
ただそれでも1年生の時はそれほど難しくなかったので、問題があまり表面化しなかったのですが、2年生になると2けたの計算をするようになるので、そこで、点数が取れなくなります。最初は繰り上がり、繰り下がりができないという計算の仕方の問題だと思われていたものが、文章題を解くにつれて、どうも計算の仕方の問題ではないと分かってきます。
そのため計算はすぐにできるようになるのですが、文章題ができないということになってくるわけです。それで突き詰めていくと1けた-1けたの文章題も分からないということが表面化します。例えば先ほど来上げている例を2けたではなく1けたにしても分からないのです。
ここで躓いてしまうとその後の算数はとても大変なものになりますよね。小学校1、2年生って本当に大事だなと思います。この時期に算数が分からない、苦手思うこんでしまうのは可哀そうですし、もったいないですね。
さて、以下の問題ですが、こちらはちょっと難しい問題です。こういう問題も理解できるようになると。引き算は理解できたと言えるでしょうね。プログラミング教室スモールトレインでは、プログラミングだけでなく、算数についても頑張りたいと思います。
たかしさんは 195円 もって いました。なん円か つかったので、もって いる お金が 85円に なりました。たかしさんは なん円 つかいましたか。
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