2017/10/20
若者のモチベーションの源泉は?~「モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書」を読んで~
東京都渋谷区にある小学生対象のプログラミング教室スモールトレインで講師をしております福井です。皆様も若いころに「最近の若いやつは…」と言われたことがあるかと思います。同じように自分が年齢を重ねてくると若い人たちとの考え方に差を感じることがあるのではないでしょうか。そんな中、尾原和啓さんの「モチベーション革命」を読みまして、若者のモチベーションの源泉がよく分かり、さらに言うと私自身が社会に出て感じていた違和感も理解できました。
まずこの著書で紹介されている5つの幸福。みなさんはどの幸福に重きを置いているでしょうか。尾原さんは次のように述べます。
上の世代は、「達成」と「快楽」を追求する人が多い世代でした。…つまり、「快楽」を満たすための手段としての「達成」でした。
一方で「乾けない世代」は、「良好な人間関係」や「意味合い」を重視する人が非常に多いのが特徴です。仕事よりも、個人や友人との時間が大事。何気ない作業のなかにも”今、自分がこの作業をやっている意味”を見出せないと、とたんにやる気が起きなくなる。「没頭」タイプの人も多く、「いくら稼げるか」よりも「仕事に夢中になって時間を忘れてしまった」ということに喜びを感じます。(No.281)
「乾けない世代」とはものがすでに世の中に溢れている中で成長してきた世代で、目標がすでに決まっていた「乾いている世代」とは違います。前述したとおり、そもそもこうした世代はモチベーションのあり方が違うのです。そして最も重要なのはこうした世代の方がこれからの時代では生き残ることができるということです。
その理由のひとつがAIの登場でしょう。AIが登場することで働き方は大きく変わります。人間でなくてもできる作業はどんどんAIに置き換わるでしょう。そんな中、人間ができることは何でしょうか。それは「偏愛」だと尾原さんは言います。
人工知能にも代替不可能なもの……それは「嗜好性」です。簡単に言えば、「私は誰になんと言われても、これが好きだ」という偏愛です。人が頭で考えて、答えを出せるようになものは、人工知能のほうがより優れた答えを早く出せるようになります。一方で、人の嗜好性は、非常に非効率的なものなのです。(No.510)
人工知能は規則が決まっているものや、計算に関しては人間よりも早く答えが出せます。そしてそれを上手に人間は使っていくことになるのですが、そうした中で個々の「嗜好性」がますます重要になってくるのです。こうした人それぞれの「嗜好性」、「偏愛」を上手に組み合わせることでビジネスが上手くいくと尾原さんは述べています。自分の好きなことを仕事をしていくにはハードルが高いのは確かでしょう。周りからもいろいろと言われることも多いです。しかし、そうした中でそれをやり続けることは大切です。また焦る必要はありません。
「生きがい」の芽を見つけるのは早いに越したことはないですが、それを仕事にしていくプロセスで焦る必要はないのです。「生きがい」を磨いていく人生は、一生かけて作り上げていくものですから。(No.1510-1511)
今すでに仕事をしている人はその仕事をすぐに辞めて「生きがい」を見つけなさいというわけではありません。まずは今の仕事を頑張ること。そうすることで、その仕事が「生きがい」になることもあります。自分の好きなことをし続けることで思ってもいなかったところで評価されるということも多いです。それが今の時代だと言えるでしょう。
プログラミング教育は「○○力」を身につけるという話が多いのですが、私たちの教室では自分はどうしたいのか、自分は人と何が違うのかなど、常に考える習慣をつけることのためにプログラミングを使っています。その考えた結果、出てくる結論は何でも良いのです。いつも考えて、工夫して、生きていくことができるための教育をするべく日々頑張っております。
多くの方にプログラミング教室スモールトレインに参加していただくため、コースとして月2回、月4回、月8回とあり、曜日固定ではなく空いている時間に来られます。土曜日も開講しておりますので、遠方だからと悩んでいる方もぜひ説明会にご参加ください。お待ちしております。また国語オプション講座も実施しております。詳細はお尋ねください。
現在、プログラミング教室スモールトレインでは、説明会&体験会を実施中です。説明会&体験会は10月28日(土)に開催します。日程のご都合がつかない場合は別日程で個別に説明させていた頂きますので、ご都合のよろしい日時をご連絡ください。
参考文献:尾原和啓「モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書」幻冬舎、2017年9月
*私はキンドル版を購入しましたので、ページ番号はキンドル版のNo.に基づいています。