2025/03/19
大学入学共通テスト「情報」とは?小学生のお子さんを持つ保護者のためのガイド
大学入学共通テストは、多くのお子さんが将来の進路を決める上で重要な試験です。近年、この共通テストに大きな変化がありました。それは、2025年度からほとんどの国立大学で「情報」という科目が必須となることです。
この新しい科目は、プログラミングやデータの活用といった、現代社会においてますます重要となる分野を扱います。この記事では、小学生のお子さんを持つ保護者の方々に向けて、大学入学共通テストの「情報」とはどのような科目なのか、そして、お子さんが将来この試験で高得点を取るために、小学生のうちにどのような力を身に付けておくべきかについて解説します。
大学入学共通テストの「情報」とは
大学入学共通テストの「情報」は、情報化社会を生きる上で必要となる知識や技能、そして情報技術を活用して問題を解決する能力を測るための試験です。具体的には、以下の4つの主要な領域から出題されます。
領域 | 内容 |
情報社会の問題解決 | 情報技術を活用して社会の課題を発見し、解決策を考える力 |
コミュニケーションと情報デザイン | 目的に応じて適切な情報伝達手段を選び、分かりやすく情報を表現する力 |
コンピュータとプログラミング | コンピュータの仕組みやプログラミングの基本的な考え方を理解し、活用する力 |
情報通信ネットワークとデータの活用 | ネットワークの仕組みやデータの収集・分析・活用について理解する力 |
この試験では、単に知識を問うだけでなく、論理的に考え、情報を分析し、デジタルな環境で問題を解決する能力が求められます。
なぜ今、「情報」が重要なのか
現代社会は、情報技術の進歩によって急速にデジタル化が進んでいます。スマートフォンやインターネットの利用はもちろん、様々な産業や社会活動において、情報技術は不可欠なものとなっています。このような社会において、情報を適切に理解し、活用できる能力は、すべての人にとって重要なスキルと言えるでしょう。
大学入学共通テストに「情報」が導入された背景には、このような社会の変化と、将来の世代がデジタル社会で活躍するために必要な力を育成するという目的があります。2020年度から小学校で必修化されたプログラミング教育は、この「情報」という科目の基礎となる学びです。小学生のうちから情報に触れ、基本的な考え方を身に付けることは、将来の大学受験だけでなく、社会に出た後も様々な場面で役立つはずです。
小学生のうちに育んでおきたい力
大学入学共通テストの「情報」という科目は、まだ小学生のお子さんにとっては遠い未来のことかもしれません。しかし、小学生のうちから意識して育んでおきたい、この科目に繋がる重要な力があります。
・論理的思考力: 物事を順序立てて考え、筋道を立てて説明する力は、プログラミングや問題解決の基礎となります。
・問題解決能力: 複雑な問題をステップに分解し、一つずつ解決していく力は、「情報」のあらゆる分野で必要とされます。
・計算論的思考: コンピュータのように、手順を考えたり、パターンを見つけたり、効率的な方法を考えたりする力は、プログラミングの基礎となる重要な考え方です。
・基本的なアルゴリズムの理解: 具体的なプログラミングの経験がなくても、何か目的を達成するための手順を考えることは、アルゴリズムの理解に繋がります。
・データ解釈の基礎: 身近なグラフや表を見て、そこから何が読み取れるかを考える習慣は、データ活用能力の基礎となります。
これらの力は、「情報」の試験のためだけではなく、お子さんの批判的思考力や創造性を育む上でも非常に重要です。
家庭でできること
保護者の皆様は、日々の生活の中で、お子さんのこれらの力を育むためのサポートができます。
・論理的なゲームやパズル: 将棋やチェス、数独やパズルなど、論理的に考える力を養う遊びを取り入れてみましょう。
・プログラミングのおもちゃやアプリ: 最近では、子供向けのプログラミング学習ができるおもちゃやアプリも豊富にあります。遊びを通して、プログラミングの基本的な概念に触れることができます。
・テクノロジーへの興味を育む: スマートフォンやパソコンなどの身近なテクノロジーについて、お子さんと一緒に調べてみたり、使い方を教えたりすることで、興味関心を高めることができます。
・批判的思考を促す: インターネット上の情報やニュースについて、鵜呑みにするのではなく、「なぜそうなるのか」「本当に正しい情報なのか」といった疑問を持つように促しましょう。
・日常生活での問題解決: 日常生活の中で起こるちょっとした問題について、お子さんに解決策を考えてもらう機会を作りましょう。
・データに関する会話: 天気予報のグラフや、スポーツの結果など、身近なデータを一緒に見て、そこから何がわかるかを話し合ってみましょう。
保護者として知っておくべきこと
保護者の皆様も、大学入学共通テストや「情報」という科目について、常に最新の情報を把握しておくことが大切です。共通テストの内容や形式は、今後も変化する可能性があります。国立大学では原則として「情報」が必須となりますが、私立大学では選択科目となる場合もあります。
大学入試センターのウェブサイトでは、共通テストに関する公式情報やサンプル問題などが公開されています。また、お子さんの進路に合わせて、学校の先生や進路指導の担当者にも積極的に相談するようにしましょう。
まとめ
大学入学共通テストへの「情報」の導入は、デジタル社会で活躍するために必要な力を育むという、時代の要請に応えたものです。小学生のお子さんを持つ保護者の皆様は、 今から焦る必要はありません。しかし、日々の生活の中で、お子さんの論理的思考力や問題解決能力、そしてテクノロジーへの興味を育むことは、将来必ず役に立ちます。
お子さんの成長に合わせて、様々な体験を通して情報に触れる機会を作り、デジタル社会を生き抜くための基礎力をしっかりと育んでいきましょう。
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